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【完全ガイド】ストレスとは何か?ストレスをチェックするとは?

現代社会において「ストレス」という言葉は日常的に使われています。仕事、人間関係、家庭、経済的な不安など、私たちはさまざまな場面でストレスを感じています。しかし、そもそもストレスとは何なのでしょうか?また、自分がどれくらいストレスを感じているのかをチェックする方法はあるのでしょうか?

この記事では、ストレスとは何か、種類、原因、影響、セルフチェック方法、対処法・発散法までを網羅的に解説します。ストレスに悩むすべての人にとって、役立つ情報を提供します。

ストレスとは何か?

ストレスとは

ストレスとは、外部からの刺激(ストレッサー)に対して、心や体が反応する状態を指します。心理学的には、カナダの生理学者ハンス・セリエが提唱した「ストレス理論」が有名です。

ハンス・セリエの定義:
ストレスとは、身体に加わるあらゆる要求に対する非特異的な反応である。

つまり、ストレスは「悪いもの」だけではなく、「良い刺激(例:昇進、結婚)」でも、生じることがあります。

ストレスの種類

ストレスには大きく分けて以下の4つの種類があります。

1. 心理的ストレス

  • 不安、怒り、悲しみ、恐怖などの感情によるストレス
  • 例:人間関係のトラブル、将来への不安

2. 身体的ストレス

  • 睡眠不足、過労、病気、怪我など
  • 例:長時間労働、栄養不足

3. 環境的ストレス

  • 騒音、温度、混雑、災害など
  • 例:満員電車、猛暑、地震

4. 社会的ストレス

  • 社会的な役割や期待、経済的なプレッシャー
  • 例:仕事のプレッシャー、家庭の責任

ユーストレスとディストレス

ストレスには「良いストレス」と「悪いストレス」があります。これらはそれぞれユーストレス(Eustress)ディストレス(Distress)と呼ばれます。

ユーストレス(良いストレス)

ユーストレスとは、ポジティブな影響を与えるストレスのことです。適度な緊張感やプレッシャーが、やる気や集中力を高め、成長や成功につながることがあります

例:

  • プレゼン前の緊張感
  • 試験勉強のプレッシャー
  • 新しいプロジェクトへの挑戦

特徴:

  • 一時的で、達成感や満足感を伴う
  • モチベーションを高める
  • 自己成長につながる

ディストレス(悪いストレス)

ディストレスとは、ネガティブな影響を与えるストレスです。過度なプレッシャーや長期間のストレスが心身に悪影響を及ぼします。

例:

  • 長時間労働による疲労
  • 人間関係のトラブル
  • 経済的な不安

特徴:

  • 長期的に続く
  • 心身の不調を引き起こす
  • パフォーマンスの低下を招く

ストレスの原因(ストレッサー)

ストレスの原因となる「ストレッサー」は人によって異なります代表的なものを以下に紹介します。

職場

  • 上司や同僚との人間関係
  • 長時間の残業
  • 仕事の責任やプレッシャー
  • ハラスメント(パワハラ・セクハラ)

家庭

  • 夫婦関係、育児、介護
  • 経済的な不安
  • 家族の病気や死

個人

  • 健康問題
  • 将来への不安
  • 自己評価の低下

ストレスの蓄積が心身に与える影響

ストレスが蓄積すると、心と体にさまざまな悪影響を及ぼします。

心への影響

  • 不安感、イライラ、抑うつ
  • 集中力の低下
  • 意欲の低下
  • 睡眠障害

体への影響

  • 頭痛、肩こり、胃痛
  • 高血圧、動悸
  • 免疫力の低下
  • 自律神経の乱れ

行動への影響

  • 暴飲暴食、喫煙、飲酒の増加
  • 遅刻・欠勤
  • 対人関係のトラブル

ストレスの蓄積で太ったり痩せたりするのは、なぜ?

ストレスが体重に与える影響は、ホルモンの変化や行動の変容によるものです。ストレス時にはコルチゾールというホルモンが分泌され、食欲を刺激し体重増加を招くことがあります。一方、極度のストレスは食欲を減退させ体重減少を引き起こすこともあります。また、ストレスは睡眠の質に悪影響を与え、代謝を悪化させ、体重増加のリスクを高めます。さらに、ストレス発散のために暴飲暴食や食事を忘れる行動も体重に影響を及ぼします。ストレスは体重に多面的な影響を与えるため、ストレス管理が心身の健康維持に重要です。

ストレスの蓄積は抜け毛の原因になる?

ストレスの蓄積は抜け毛の一因として知られています。長期間のストレスは、ホルモンバランスを崩し、コルチゾールの過剰分泌を引き起こします。これにより、頭皮の健康が損なわれ、毛根の成長が妨げられることがあります。また、ストレスによる血行不良も、毛根に必要な栄養の供給を妨げ、抜け毛を促進します。

ストレスの蓄積よって引き起こされる可能性の病気

悪いストレスが長期間続くと、心身に深刻な影響を及ぼし、さまざまな病気を引き起こすリスクが高まります。以下に代表的な疾患を紹介します。

1. 精神的な疾患

不安障害

  • 過度な心配や恐怖が日常生活に支障をきたす状態。
  • パニック障害、社交不安障害、全般性不安障害などが含まれる。

適応障害

  • 生活の変化やストレスに適応できず、感情や行動に問題が生じる状態。
  • 仕事や人間関係の変化が引き金になることが多い。

うつ病(うつ状態)

  • 長期間のストレスにより、脳内の神経伝達物質(セロトニンやドーパミン)のバランスが崩れ、気分の落ち込みや無気力が続く状態。
  • 症状:気分の低下、興味の喪失、食欲不振、睡眠障害、自責感など。

2. 身体的な疾患

免疫力の低下による感染症

  • ストレスホルモン(コルチゾール)の過剰分泌により、免疫機能が低下。
  • 風邪やインフルエンザなどにかかりやすくなる。

胃潰瘍・過敏性腸症候群(IBS)

  • ストレスにより胃酸の分泌が過剰になり、胃や腸に炎症や潰瘍ができやすくなる。
  • IBSでは、下痢や便秘、腹痛などの症状が慢性的に続く。

高血圧・心疾患

  • 慢性的なストレスは血圧を上昇させ、心臓に負担をかける。
  • 長期的には心筋梗塞や狭心症のリスクが高まる。

自律神経失調症

  • ストレスにより自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れ、全身にさまざまな症状が現れる。
  • 症状:めまい、動悸、息苦しさ、胃腸の不調、倦怠感、耳鳴りなど。

3. その他の疾患

緊張型頭痛・片頭痛

  • 精神的ストレスが筋肉の緊張や血管の拡張を引き起こし、頭痛の原因となる。

アトピー性皮膚炎・じんましん

  • ストレスが皮膚のバリア機能を低下させ、炎症やかゆみを悪化させる。

睡眠障害(不眠症)

  • ストレスによる緊張や不安が原因で、入眠困難や中途覚醒、早朝覚醒などが起こる。

なぜ早期対処が重要なのか?

これらの病気は、ストレスを放置することで慢性化・重症化する可能性がありま早期にストレスのサインに気づき適切に対処することで、病気の予防や改善につながります。

ストレスをチェックする方法

自分がどれくらいストレスを感じているのかを知ることは、ストレス対策の第一歩です。以下の方法でセルフチェックが可能です。

1. アプリを活用

ストレスレベルを可視化するアプリが活用できます。

2. ストレスチェックテストを活用

厚生労働省が提供する「ストレスチェック制度」、民間のストレス診断ツールを活用しましょう。

代表的なストレスチェックツール

  • 職業性ストレス簡易調査票(57項目)
  • K6(心理的苦痛尺度)
  • GHQ(一般健康質問票)

3. 自覚症状を記録する

  • 睡眠(寝つき、寝起き、眠りづらさ)
  • 食欲
  • 気分の浮き沈み
  • 体調の変化

ストレスチェックの活用例(企業・個人)

企業におけるストレスチェック制度

2015年12月から、労働安全衛生法により、従業員50人以上の事業場では年1回のストレスチェックが義務化されました。

目的

  • メンタルヘルス不調の予防
  • 職場環境の改善
  • 労働者の健康保持

実施の流れ

  1. チェック実施(匿名性を確保)
  2. 高ストレス者への面談勧奨
  3. 結果の集計・分析
  4. 職場環境の改善

個人での活用

  • 定期的にストレスチェックをして、早期に対処
  • 自己理解を深め、ストレス耐性を高める

ストレス対処法・発散法

ストレスを感じたときには、適切な対処や発散が必要です。ここでは、トレスを効果的に管理するための方法をいくつかご紹介します。

リラクゼーション法

  • 深呼吸や瞑想、ヨガなどを取り入れて心を落ち着けましょう。
  • アロマテラピーや音楽療法もリラックスに役立ちます。

運動

  • ウォーキングやジョギングは、心地よい疲労を感じさせ、ストレス発散に効果的です。
  • ストレッチや筋トレ、ダンスやスポーツなど、好きな運動を楽しんでください。

食事と睡眠の改善

  • バランスの取れた食事を心がけることで、心身の健康をサポートします。
  • 規則正しい生活リズムと質の高い睡眠を確保しましょう。

コミュニケーション

  • 家族や友人との会話を大切にし、気持ちを共有しましょう。
  • 必要に応じてカウンセリングを利用したり、SNSやオンラインコミュニティでサポートを得てください。

専門機関の利用

  • 心療内科や精神科の専門家に相談することも重要です。
  • 産業医や従業員支援プログラム(EAP)を活用しましょう。

認知行動療法(CBT)

  • 自分の考え方のクセを見直し、ネガティブ思考をポジティブに変える練習をしてみましょう。
  • これらの方法を試し、自分に合ったストレス対処法を見つけてください。

本記事のポイント

  • ストレスには「良いストレス(ユーストレス)」「悪いストレス(ディストレス)」がある
  • ストレスの種類や原因を理解することで、適切な対処が可能
  • ストレスをチェックして、早期発見・早期対応を心がける
  • 自分に合ったストレス対処法を見つけることが大切

よくある質問(FAQ)

Q1. ストレスは完全になくすことができますか?

A. 完全になくすことは難しいです。コントロールすることが大切です。ストレスと上手に付き合うスキルを身につけましょう。

Q2. ストレスチェックはどれくらいの頻度で行うべき?

A. いまはアプリでストレスが計測できます。日々、ストレスを把握することができるようになりました。

Q3. ストレスが原因で病気になることはありますか?

A. はい。長期的なストレスは、うつ病、心臓病、胃潰瘍、自律神経失調症などの原因になることがあります。 

まとめ

ストレスは私たちの生活の中で避けて通れないものですが、適切に対処することで心身の健康を保つことができます。本記事では、ストレスの種類や原因、影響について詳しく説明し、ストレスをチェックする方法や解消法も紹介しました。まずは自分のストレスの状態を把握し、適切な対処法を見つけることが重要です。リラクゼーション法や運動、食事の改善など、日常生活で実践できる方法を試してみてください。また、必要であれば専門機関のサポートを受けることも考慮しましょう。ストレスをうまく管理することで、より健康で充実した生活を送ることができるはずです。ぜひ今日から少しずつ取り組んでみてください。

2025年4月3日

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